語順(поря́док слов)
入門 2026-09-21
ロシア語の語順は、格が単語の役割を示すため比較的自由ですが、特別な意味を加えない中立の語順は決まっています。文頭に置く単語や、知っている情報と新しい情報の並べ方にも決まった型があります。入門(ТРКИのA1)の範囲では、この中立の語順と、場所・時を文頭に置く型を押さえれば足ります。
どんなときに使うか
主語と述語をただ並べる文でも、修飾する単語や副詞の位置には決まりがあります。中立の語順では、主語が述語の前、修飾する形容詞が名詞の前、従属する単語が主な単語のあとに来ます。副詞は種類によって位置が変わり、様態を表す -о の副詞は動詞の前、по-〜ски の形の副詞は動詞のあとに来ます。すでに話題になっている場所や時を文頭に置き、伝えたい新しい情報を文末に置く語順もよく使います。
- Брат чита́ет кни́гу.(兄は本を読んでいます)
- В го́роде есть теа́тр.(町には劇場があります)
作り方
| 単語 | 使い方 | 日本語 |
|---|---|---|
| 主語 → 述語 | 中立語順ではこの順に並べる | Брат чита́ет. |
| 形容詞 → 名詞 | 修飾する形容詞は名詞の前に置く | интере́сная кни́га |
| 動詞 → 目的語 | 従属する単語は主な単語のあとに置く | чита́ет кни́гу |
| хорошо́ のような副詞 → 動詞 | 様態を表す副詞は動詞の前に置く | хорошо́ танцу́ет |
| 動詞 → по-〜ски の副詞 | по- と -ски が付く副詞は動詞のあとに置く | пи́шет по-ру́сски |
| 場所・時 → 述語 → 主語 | 既知の場所・時を文頭に、新しい情報の主語を文末に置く | В го́роде есть теа́тр. |
中立の語順では、主語が述語の前、目的語などの従属する単語は主な単語のあとに来ます。副詞は -о で終わる хорошо́ のような単語なら動詞の前、по-ру́сски のように по- と -ски が付く単語なら動詞のあとに置きます。すでに知っている場所や時を文の初めに置き、伝えたい新しい情報を文の最後に置く語順もよく使われ、多くの場合その新しい情報が主語になります。
日本語・英語とくらべると
ロシア語は格が単語の役割を示すため、目的語や修飾語の位置を入れ替えても意味が大きく変わらず、語順はかなり自由です。日本語も助詞(を・に・でなど)が役割を示すので、語順を入れ替えても文が成り立つという感覚は近いです。ただし主語が述語の前、修飾する形容詞が名詞の前に来る中立の語順は、日本語と同じ並びです。
例文
各文の下に、単語の位置となぜその順番かを書きます。
- Брат чита́ет кни́гу.(兄は本を読んでいます)
- брат → 主語。述語 чита́ет の前に置く中立語順。
- Интере́сная кни́га лежи́т на столе́.(面白い本が机の上にあります)
- интере́сная → 形容詞。修飾する名詞 кни́га の前に置く。
- столе́ → 前置格。場所を表す на のあと。
- Она́ хорошо́ танцу́ет.(彼女は上手に踊ります)
- хорошо́ → -о で終わる副詞。動詞 танцу́ет の前に置く。
- Он пи́шет по-ру́сски.(彼はロシア語で書きます)
- по-ру́сски → по-〜ски の形の副詞。動詞 пи́шет のあとに置く。
- В го́роде есть теа́тр.(町には劇場があります)
- го́роде → 前置格。すでに話題になっている場所を文頭に置く。
- теа́тр → 主格。新しい情報として文末に置く。
- Сего́дня прие́хал друг.(今日友達が着きました)
- сего́дня → 時を表す副詞。すでに話題になっている時を文頭に置く。
- друг → 主格。新しい情報として文末に置く。
練習問題
中立の語順として正しいものを選んでください。
- Она́ ( хорошо́ танцу́ет / танцу́ет хорошо́ / хорошо́ она́ танцу́ет ).
- Он говори́т ( по-ру́сски / по-ру́сски он / он по-ру́сски ).
- ( В го́роде теа́тр есть. / Теа́тр есть в го́роде. / В го́роде есть теа́тр. )
答え
- хорошо́ танцу́ет(-о の副詞は動詞の前に置く)
- по-ру́сски(по-〜ски の副詞は動詞のあとに置く)
- В го́роде есть теа́тр.(既知の場所を文頭に、新しい情報の主語を文末に置く語順)
参考にした資料
- Государственный стандарт по русскому языку как иностранному. Элементарный уровень(Министерство образования РФ、1999)§2.3.6「ПОРЯДОК СЛОВ В ПРЕДЛОЖЕНИИ」の中立語順の規則(2026-09-20閲覧)
- 東京外国語大学 言語モジュール ロシア語 文法「語順」(2026-09-20閲覧)
- ロシア語能力検定 到達度判定基準4級「名詞、形容詞、代名詞の格変化」(2026-09-20閲覧)