筆記体(прописи)
2026-09-26
ロシア語の本や画面は活字(печатный шрифт)で組まれます。手紙や教室の板書、店のメモは、つないだ手書き(письменный шрифт、学校ではпрописи)で書かれます。и ш т п л が同じ波に見え、初めて見ると単語が読めないことがあります。入門のうちは読む必要はなく、書く必要もありません。活字のまま先に進めます。
筆記体とは
ロシアの小学校では、1年でこの手書きを習います。活字の т は横棒つきのティーに見えますが、手書きでは上に小さな棒を付けた波です。ш は下に小さな棒を付けた波、и は棒のない波、л と м も近い形です。つながった行では、どこで字が切れるかが分からなくなります。
活字だけを読む学習者には、この字を書く練習は要りません。キーボードも活字です。手書きのメモを読む必要が出てから、下の見分けと筆記体クイズに戻れば足ります。
読みにくい字
波に見える字と、形が活字から遠い字をまとめます。
| 活字 | 手書きで起きること | 例 |
|---|---|---|
и | 棒のない波。ш や у に見える | машина |
ш | 下に小さな棒が付く波。и の列に見える | школа шиншилла |
т | 上に小さな棒が付く波。м や ш に見える | тишина только |
п | т と同じ高さの門。棒の位置でしか分かれない | письмо |
л | とがった山。и や м に見える | молоко учитель |
д | 下に回る脚。数字の6やラテンの g に見える | дышать |
лишишься や дышишь のように ш と и が続く語は、波が途切れず、字数すら数えにくくなります。クイズの10語は、この見分けが要る語を置いています。
日本語との違い
日本語の手書きでも、カタカナのシとツ、ソとンは点の向きで分かれます。ロシア語の波は、点ではなく上か下の小さな棒で т と ш を分けます。棒が薄いメモでは、その印が落ちて и の列に見えます。
もう1つの違いは、要る範囲です。ロシアの学校は手書きを先に習いますが、日本語話者がロシア語を読むときは、本も試験もサイトも活字です。手書きが読めなくても、活字の記事は読めます。書くときは活字の形のままノートに写せば足ります。
練習問題
見えた語を入力する筆記体クイズが10問あります。分からない欄は空けたまま答え合わせできます。下の3問は、この記事の範囲です。
- 手書きの
тとшを分ける印はどれですか。( 上と下の小さな棒 / 点の向き / 字の大きさ ) - 入門のうち、手書きを書く必要はありますか。( ない / ある )
иが続く波に見えやすい語はどれですか。(лишишься/молоко)
答え
- 上と下の小さな棒(
тは上、шは下) - ない(活字のまま先に進む)
лишишься(шとиが続く)
参考にした資料
- Russian cursive(英語版Wikipedia)「most Russians in their daily life use handwritten (cursive) Cyrillic」(2026-09-26閲覧)
- Рукописный шрифт(ロシア語版Wikipedia)「Традиционно в русской школе обучают именно такому написанию букв」(2026-09-26閲覧)
- 筆字体で書かれたロシア語、読めますか?(Russia Beyond)(2026-09-26閲覧)