ペチカ

生格​(роди́тельный паде́ж

入門 2026-09-21

生格は「誰の・何の」を表す格で、日本語の「〜の」に一番近い格です。ロシア語では「〜がない」「2〜4の数のあとの単語」「〜から」も生格が担います。入門(ТРКИのA1)の範囲では、この4つの使い方と前置詞 из / с / у を押さえれば足ります。

どんな​ときに​使うか

単語を別の単語に結びつけるとき(центр го́рода「町の中心」)と、無いことを言うとき(нет бра́та「兄弟がいない」)に使います。主格が「文の主役」なら、生格は「主役に添える情報」と考えると見通しが立ちます。

  • Э́то центр го́рода.(これは町の中心です)
  • У меня́ нет бра́та.(私には兄弟がいません)

作り方

単語の終わりを、性ごとに次のように変えます。色の付いた部分が生格の語尾です。

元の形生格日本語
брат(兄弟・男性)бра́та兄弟の
музе́й(博物館・男性)музе́я博物館の
слова́рь(辞書・男性)словаря́辞書の
сестра́(姉妹・女性)сестры́姉妹の
неде́ля(週・女性)неде́ли週の
тетра́дь(ノート・女性)тетра́диノートの
окно́(窓・中性)окна́窓の
мо́ре(海・中性)мо́ря海の

男性の子音終わりには а を足し、йья に変えます。女性は аыя / ьи、中性は оаея に変えます。つづりの規則で г к х ж ш щ ч のあとは ы でなく и になります(кни́гакни́ги)。日付を言うときも、Пе́рвое января́.(1月1日)のように「1月の1番目」という言い方で生格を使います。

日本語・英語とくらべると

「〜の」の使い方は日本語の「の」とほぼ重なります。語順だけが逆で、日本語は「町の中心」のように修飾する単語が前に来ますが、ロシア語は центр го́рода のように後ろに置きます。

対格との​使い分け

「〜を」の対格と、否定文の生格は取り違えやすい組み合わせです。入門の範囲では、肯定文の目的語は対格、нет のあとは生格、とだけ覚えれば足ります。

使う場面使う格
「〜がある・いる」主格У меня́ есть брат.(私には兄弟がいます)
「〜がない・いない」生格У меня́ нет бра́та.(私には兄弟がいません)
「〜を〜する」対格Я ви́жу бра́та.(私は兄弟を見ます。人や動物を表す男性の単語は生格と同じつづり)

例文

各文の下に、単語ごとに「どの格か」と「なぜその格か」を書きます。

  1. Э́то центр го́рода.(これは町の中心です)
  2. центр → 主格。「〜です」の述語になる単語は主格。
  3. го́рода → 生格。центр を修飾する「町の」。
  1. У меня́ нет бра́та.(私には兄弟がいません)
  2. меня́ → 生格(у のあと)。「〜のところに」の持ち主。
  3. бра́та → 生格(нет のあと)。「ない」ものは主格でなく生格になる。日本語にない現象。
  1. Они́ прие́хали из А́нглии.(彼らはイギリスから来ました)
  2. А́нглии → 生格(из のあと)。出発点を表す из は必ず生格を取る。
  1. Сейча́с два часа́.(今2時です)
  2. два → 主格の数詞。
  3. часа́ → 生格・単数。2〜4のあとの単語は単数の生格。5以上は複数の生格(пять часо́в)。
  1. Вот маши́на бра́та.(ほら、兄の車です)
  2. маши́на → 主格。「ほら〜です」の単語。
  3. бра́та → 生格。「兄の」。
  1. Пе́рвое января́.(1月1日)
  2. Пе́рвое → 主格。日付の主役になる序数。
  3. января́ → 生格。「1月の」を表す。「1月の1番目」という組み立て。

練習問題

正しいものを選んでください。

  1. Э́то маши́набрат / бра́та / бра́ту ).
  2. У меня́ нетсестра́ / сестры́ / сестру́ ).
  3. Сейча́с тричас / часа́ / часо́в ).
答え
  1. бра́та(「兄弟の車」なので生格)
  2. сестры́нет のあとは生格)
  3. часа́(2〜4のあとは単数の生格)

参考に​した​資料

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