ペチカ

造格​(твори́тельный паде́ж

入門 2026-09-21

造格は「何に取り組むか」「何として」「誰と一緒か」を表す格で、занима́ться(〜に取り組む)のあとの単語や、быть のあとで職業を言うときに使います。前置詞 с と組み合わせると、「〜と一緒に」「〜が入った」という意味にもなります。名詞の語尾を変えるだけで「〜で」「〜として」などの意味を表せるのが造格の特徴です。入門(ТРКИのA1)の範囲では、この3つの使い方を押さえれば足ります。

どんな​ときに​使うか

スポーツや趣味に取り組む対象(занима́ться のあと)、「〜になる・〜である」という職業(быть のあと)、「〜と一緒に」「〜が入った」を表すс のあとの単語に使います。3つの使い方はどれも前置詞なしか с だけで済み、他の格のように使う前置詞を1つずつ覚える必要がありません。

  • Брат занима́ется спо́ртом.(兄はスポーツをしています)
  • Анто́н был инжене́ром.(アントンはエンジニアでした)

作り方

単語の終わりを、性ごとに次のように変えます。

元の形造格日本語
спорт(スポーツ・男性)спо́ртомスポーツで
инжене́р(エンジニア・男性)инжене́ромエンジニアとして
врач(医者・男性)врачо́м医者として
сестра́(姉妹・女性)сестро́й姉妹と
молоко́(牛乳・中性)молоко́м牛乳と

男性の単語は語尾にом軟変化ем)を足し、中性の単語は語尾のоомに、еемに変えます。ж ш щ ч ц のあとにアクセントが無いときはем、アクセントがあるときはомになります(врачврачо́м)。女性の単語はаойяей に変えます。つづりの規則は規則的で、単語の性さえ分かれば語尾の選び方に迷いは少ないです。

生格との​使い分け

同じ前置詞 с でも、生格と組み合わせるか造格と組み合わせるかで意味が変わります。見た目が同じつづりの с でも、あとの単語の語尾を確認するまでどちらの意味か決まりません。

使う場面使う格
「〜から」(出発点)生格Он идёт с рабо́ты.(彼は仕事から来ます)
「〜と一緒に」(同伴)造格Он идёт с сестро́й.(彼は姉妹と一緒に行きます)
「〜が入った」(付加)造格Чай с молоко́м.(牛乳入りの紅茶)

例文

各文の下に、単語ごとに「どの格か」と「なぜその格か」を書きます。

  1. Брат занима́ется спо́ртом.(兄はスポーツをしています)
  2. занима́ется → 現在形。занима́ться の3人称単数の変化(-ся動詞の記事で扱う変化)。
  3. спо́ртом → 造格。取り組む対象。
  1. Анто́н был инжене́ром.(アントンはエンジニアでした)
  2. был → 過去形。быть の男性・単数の変化。
  3. инжене́ром → 造格。職業を表す。
  1. А́нна бу́дет врачо́м.(アンナは医者になります)
  2. бу́детбыть の未来形。決まった言い方として覚える。
  3. врачо́м → 造格。職業を表す。
  1. Я иду́ с сестро́й.(私は姉妹と一緒に行きます)
  2. иду́ → 現在形。идти́ の1人称単数の変化。
  3. сестро́й → 造格(с のあと)。一緒に行く相手。
  1. Я люблю́ чай с молоко́м.(私は牛乳入りの紅茶が好きです)
  2. молоко́м → 造格(с のあと)。「〜が入った」を表す付加。
  1. Сестра́ занима́лась му́зыкой.(姉妹は音楽に取り組んでいました)
  2. занима́лась → 過去形。занима́ться の女性・単数の変化。
  3. му́зыкой → 造格。取り組む対象。

練習問題

正しいものを選んでください。

  1. Брат занима́етсяспорт / спо́ртом / спо́рта ).
  2. Анто́н былинжене́р / инжене́ром / инжене́ра ).
  3. Я иду́ ссестра́ / сестро́й / сестру́ ).
答え
  1. спо́ртомзанима́ется のあとは造格)
  2. инжене́ромбыть のあとで職業を言うときは造格)
  3. сестро́йс と一緒に「〜と一緒に」を表すときは造格)

参考に​した​資料

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