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アクセントの移動(подви́жное ударе́ние)

2026年9月27日(更新:2026年10月13日)

ロシア語のアクセントは、同じ語でも形が変わると、位置が移動することがあります。アクセントの記事に、その事実とрука́の例があります。ここでは、単数から複数になるときによく出る例を、голова́・окно́・рука́の3語で見ます。

アクセントの移動とは

アクセントの移動とは
単数複数日本語
рука́ру́ки手 / 手(複数)
окно́о́кна窓 / 窓(複数)
голова́го́ловы頭 / 頭(複数)

3語とも、単数では語尾に、複数では語幹にアクセントがあります。位置が移動すると、母音の聞こえ方も変わります。その規則は母音の弱化の記事にあります。

移動しない語もある

すべての語でアクセントが移動するわけではありません。бу́ква(文字)は、бу́ква・бу́квы・бу́квеのように、形が変わってもアクセントは同じ位置のままです。移動する語と移動しない語があるため、複数形を作るたびに、辞書でアクセントの位置を確かめます。見出し語だけを覚えて安心せず、よく使う複数形は形ごと覚えておくと、確かめる手間が減ります。

日本語との違い

日本語の高低アクセントは、多くの語で、単数・複数のような形の違いによってアクセントの位置が移動することはありません。「頭」は、複数の意味で使っても、音の高低の付け方は変わりません。ロシア語のголова́は、複数形го́ловыになると、アクセントの位置そのものが移ります。日本語の感覚で、単数形のアクセントを複数形にもそのまま当てはめると、通じにくくなります。

辞書で見出し語のアクセントだけを覚えても、複数形や格変化の形までは分かりません。形が変わるたびに、その形のアクセントを確かめる習慣が要ります。

例文で確かめる

Э́то моя́ рука́.(これは私の手です。)は単数、У меня́ боля́т ру́ки.(手が痛いです。)は複数で、同じ語幹でもアクセントの位置が変わっています。Окно́ закры́то.(窓は閉まっています。)とВ до́ме больши́е о́кна.(家に大きな窓があります。)も同じです。文の中で複数形に出会ったら、単数形とアクセントの位置が違うことがある、と思い出す練習になります。読むときも話すときも、この思い出しが習慣になれば十分です。

アクセントの練習では、単語を見て、アクセントのある母音を選ぶ練習ができます。

練習問題

正しいものを選んでください。

  1. рука́(単数)のアクセントは( 語幹 / 語尾 )です。
  2. ру́ки(複数)のアクセントは( 語幹 / 語尾 )です。
  3. бу́ква(文字)は、複数形になってもアクセントが( 移動する / 移動しない )語です。
答え
  1. 語尾(рука́)
  2. 語幹(ру́ки)
  3. 移動しない(бу́ква・бу́квы)

参考にした資料

  1. 発音しない子音字(непроизноси́мые согла́сные)つづりにあるл・д・вなどの文字を、実際には発音しないと分かります。
  2. くだけた発音の縮約(разгово́рная речь)「щас」「чё」がくだけた場面だけの縮約だと分かります。
  3. 句読点の決まり(тире́・кавы́чки)「AはBだ」の文に、ダッシュを置く場面が分かります。
  4. 母音の弱化(реду́кция)アクセントのないоが[а]に聞こえる理由が分かります。