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体の使い分け(употребле́ние ви́дов)

2026年9月21日(更新:2026年11月3日)

不完了体と完了体のどちらを使うかは、動作が繰り返しか1回か、過程か結果かで決まります。完了体には現在形がないので、現在のことは不完了体でしか言えません。対の作り方は動詞の体(вид глаго́ла)の記事にあります。

使う場面

習慣的に繰り返すこと、動作の途中の様子を言うときは不完了体を使います。1回だけ起きて結果が残ることを言うときは完了体を使います。禁止(「〜しないで」)を言うときは、1回の動作であっても不完了体の命令形を使うのが基本です。

  • Ка́ждый ве́чер я чита́ю кни́гу.(毎晩、私は本を読みます:繰り返し)
  • Не открыва́й окно́!(窓を開けないで:禁止)

作り方

不完了体(読む)と完了体(読み終える)を、過去・現在・未来の3つの時制に並べます。

作り方
時制不完了体完了体日本語
過去я чита́ля прочита́л(私は)読んでいた/読み終えた
現在я чита́ю現在形はない(私は)読んでいる
未来я бу́ду чита́тья прочита́ю(私は)これから読む/読み終える

不完了体は過去・現在・未来のすべての時制を持ちます。完了体には現在形がなく、現在形と同じ人称語尾を付けた形(прочита́ю)は未来を表します。

禁止の не открыва́й(開けないで)は、不完了体の動詞 открыва́ть の命令形です。反対に、具体的なことを1つ頼む肯定の命令では、多くの場合、完了体を使います。窓を開けてほしいときは、完了体のОткро́йте окно́.(窓を開けてください)を使います。

過去の否定文では、動作自体が起きなかったことを言うときに不完了体を使うことが多く、Я не чита́л э́ту кни́гу.(私はこの本を読んでいません)のように使います。期待されていた1回の動作が起きなかったことや、結果が出なかったことを言うときは、Я не прочита́л э́ту кни́гу.(私はこの本を読み終えませんでした)のように完了体の否定形を使います。

начина́ть(始める)・конча́ть(終える)・продолжа́ть(続ける)のあとの不定詞は、いつも不完了体です。Он начина́ет чита́ть кни́гу.(彼は本を読み始めます)のように、ここに完了体のпрочита́тьは入りません。

合成未来と完了体の未来の使い分け

不完了体の未来(合成未来)と完了体の未来は、どちらも「これから〜する」という意味ですが、作り方も伝える内容も違います。

合成未来と完了体の未来の使い分け
意味使う体例
これから続ける/繰り返す動作不完了体(бу́ду+不定詞)Я бу́ду чита́ть весь ве́чер.(今晩はずっと読んでいるつもりです)
これから完了する1回の動作完了体(現在形と同じ語尾)Я прочита́ю кни́гу за час.(私は1時間で本を読み終えます)

例文

  1. Ка́ждый ве́чер я чита́ю кни́гу.(毎晩、私は本を読みます)
  2. чита́ю → 不完了体・現在形。ка́ждый ве́чер が繰り返しを表すので不完了体を使う。
  1. Вчера́ я чита́л кни́гу два часа́.(昨日、私は2時間本を読んでいました)
  2. чита́л → 不完了体・過去形。読んでいた過程を表し、結果は言わない。
  1. Вчера́ я прочита́л кни́гу.(昨日、私は本を読み終えました)
  2. прочита́л → 完了体・過去形。読み終えた結果を表す。
  1. За́втра я бу́ду чита́ть кни́гу весь день.(明日、私は一日中本を読みます)
  2. бу́ду чита́ть → 不完了体の合成未来。весь день(一日中)続く動作を表す。
  1. За́втра я прочита́ю э́ту кни́гу.(明日、私はこの本を読み終えます)
  2. прочита́ю → 完了体の未来形。現在形と同じ語尾だが、結果が残る1回の動作を表す。
  1. Не открыва́й окно́!(窓を開けないで)
  2. открыва́й → 不完了体の命令形。禁止するときは、1回の動作でも不完了体を使う。
  1. Ты уже́ прочита́л кни́гу?(もう本を読み終えましたか)
  2. прочита́л → 完了体・過去形。「読み終えた」という結果が出ているかどうかを聞いている。уже́(もう)は完了体とよく使うが、不完了体とも使える(Он уже́ чита́ет. 彼はもう読んでいる)。読んでいる途中かどうかは Ты ещё чита́ешь?(まだ読んでいますか)と不完了体で聞く。

練習問題

正しいものを選んでください。

  1. Ка́ждый день он( чита́ет / прочита́ет / прочита́л )газе́ту.
  2. Вчера́ она́ наконе́ц( чита́ла / прочита́ла / чита́ет )письмо́.
  3. Не( открыва́й / откро́й / откры́л )дверь!
答え
  1. чита́ет(毎日の習慣は不完了体の現在形)
  2. прочита́ла(наконе́ц(ついに)は、待っていた結果が出たことを言うので完了体)
  3. открыва́й(禁止は不完了体の命令形を使う)

練習問題(例文の穴埋め5問)

参考にした資料

  1. 比較級(сравни́тельная сте́пень)бо́льше・лу́чшеのような比較級の形と、чемと生格の2つの比べ方が分かります。
  2. 定動詞と不定動詞(идти́/ходи́ть・е́хать/е́здить)一方向に向かう動きを表す定動詞と、習慣や往復を表す不定動詞の使い分けが、5組の対で分かります。
  3. 不規則動詞と動詞の種類(кла́ссы глаго́лов)ТРКИ(ロシア語検定試験)の基礎レベルの基準にある17種類の動詞と、それぞれの現在形の作り方が分かります。
  4. 接頭辞付きの移動の動詞(приста́вочные глаго́лы движе́ния)接頭辞を付けた移動の動詞で、「出かける」「着く」「出る」「入る」などを言い分けられるようになります。