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定動詞と不定動詞(идти́/ходи́ть・е́хать/е́здить)

2026年9月21日(更新:2026年11月3日)

移動の動詞では、идти́(歩いて行く)や е́хать(乗り物で行く)のように、1回の、一方向に向かう動きを表す定動詞と、ходи́ть・е́здитьのように習慣や往復を表す不定動詞が対になっています。同じ組み合わせは、歩いて運ぶ нести́/носи́ть、乗り物で運ぶ везти́/вози́ть、飛ぶ лете́ть/лета́ть にもあります。

使う場面

「今、その方向へ向かっている」という1回だけの動きには定動詞を、「いつも」「毎日」のように繰り返す動きや、行って戻ってくる往復の動きには不定動詞を使います。あちこち動き回るような、方向の決まらない動きにも不定動詞を使います。移動の動詞の記事で説明した идти́・е́хать はどちらも定動詞で、ここではその対になる不定動詞を加えます。不定動詞には、動作そのものができるという能力を表す使い方もあり、小さな子について「もう歩ける」と言うときは ходи́ть を使います。

  • Сейча́с он идёт в шко́лу.(今、彼は学校へ歩いて行くところです)
  • Он ка́ждый день хо́дит в шко́лу.(彼は毎日学校へ歩いて通っています)

作り方

定動詞の現在形は、移動の動詞の記事で説明しました。ここでは対になる不定動詞と、その現在形(3人称単数)を示します。

作り方
定動詞不定動詞不定動詞の現在形(3人称単数)
идти́(歩いて・一方向)ходи́тьхо́дит
е́хать(乗り物で・一方向)е́здитье́здит
лете́ть(飛んで・一方向)лета́тьлета́ет
нести́(歩いて運ぶ・一方向)носи́тьно́сит
везти́(乗り物で運ぶ・一方向)вози́тьво́зит

ходи́ть・носи́ть・вози́ть は1人称単数だけ語尾にアクセントが残り(хожу́・ношу́・вожу́)、それ以外の人称では語幹にアクセントが移ります(表の хо́дит・но́сит・во́зит がその形です)。е́здить・лета́ть はアクセントの位置が変わらない動詞です。

過去形のходи́лは「行って戻ってきた」という意味になり、был(いた)に近い意味で使われます。出かけてまだ戻っていないことは、完了体 пойти́ の過去形 пошёл で言い、行って戻ってきた ходи́л とは区別します。

нести́・везти́ の使い分けも、歩いて運ぶか乗り物で運ぶかという идти́・е́хать と同じ基準で決まります。

体との違い

体(動詞の体で説明した完了体・不完了体)と、定動詞・不定動詞は別の区別です。体はすべての動詞にあり、動作が終わったか続いているかを表します。定動詞・不定動詞は移動を表す一部の動詞だけにある区別で、идти́ も ходи́ть も不完了体です。

体との違い
観点体定動詞・不定動詞
何を区別するか動作が終わったか、続いているか1回・一方向か、習慣・往復か
対象になる動詞すべての動詞移動を表す一部の動詞だけ
例чита́ть(読んでいる)/прочита́ть(読み終えた)идти́(今、歩いて)/ходи́ть(いつも歩いて)

例文

  1. Сейча́с он идёт в шко́лу.(今、彼は学校へ歩いて行くところです)
  2. идёт → идти́ の現在形(定動詞)。今まさに向かっている1回の動き。
  3. в шко́лу → 対格。行き先。
  1. Он ка́ждый день хо́дит в шко́лу.(彼は毎日学校へ歩いて通っています)
  2. хо́дит → ходи́ть の現在形(不定動詞)。毎日繰り返す動きなので不定動詞を使う。ка́ждый день は頻度を表す言い方(格のもう1つの使い方の記事で扱う)。
  1. Он вчера́ ходи́л в шко́лу.(彼は昨日学校へ行ってきました)
  2. ходи́л → ходи́ть の過去形(男性)。「行って戻ってきた」という往復の意味になる。был に近い意味。
  1. Ты е́здишь на рабо́ту ка́ждый день?(毎日、乗り物で仕事に通っていますか)
  2. е́здишь → е́здить の現在形(不定動詞、あなた)。
  1. Пти́ца лета́ет над до́мом.(鳥が家の上を飛んでいます)
  2. лета́ет → лета́ть の現在形(不定動詞)。方向を決めない動き。над до́мом → над + 造格(そのほかの前置詞の記事で扱う)。
  1. Мы но́сим кни́ги в шко́лу ка́ждый день.(私たちは毎日学校に本を持って行きます)
  2. но́сим → носи́ть の現在形(不定動詞、私たち)。
  1. Он несёт кни́гу в шко́лу.(彼は今、本を学校へ持って行くところです)
  2. несёт → нести́ の現在形(定動詞)。歩いて運んでいる1回の動き。
  1. Он ка́ждый день во́зит дете́й в шко́лу на маши́не.(彼は毎日子どもたちを車で学校まで送っています)
  2. во́зит → вози́ть の現在形(不定動詞)。習慣として乗り物で運ぶ動き。
  1. Мой сын уже́ хо́дит.(うちの息子はもう歩けます)
  2. хо́дит → ходи́ть の現在形(不定動詞)。今歩いているのではなく、歩く能力があることを表す。

練習問題

正しいものを選んでください。

  1. Сейча́с она́( идёт / хо́дит / ходи́ла )домо́й.
  2. Он ка́ждый день( идёт / хо́дит / шёл )на рабо́ту.
  3. Вчера́ мы( идём / ходи́ли / хо́дим )в теа́тр.
答え
  1. идёт(今1回向かっているので定動詞)
  2. хо́дит(毎日の習慣なので不定動詞)
  3. ходи́ли(過去の往復・習慣は不定動詞の過去形)

練習問題(例文の穴埋め7問)

参考にした資料

  1. 体の使い分け(употребле́ние ви́дов)繰り返しか1回か、過程か結果かで、時制ごとに体を使い分けられるようになります。
  2. 接頭辞付きの移動の動詞(приста́вочные глаго́лы движе́ния)接頭辞を付けた移動の動詞で、「出かける」「着く」「出る」「入る」などを言い分けられるようになります。
  3. кото́рый の格変化(склоне́ние сло́ва кото́рый)кото́рыйを主格以外の格でも使えるようになり、性と数の合わせ方が分かります。
  4. 名詞の複数の格変化(склоне́ние во мно́жественном числе́)複数の名詞の6つの格の語尾と、単語ごとに違う生格複数の形が分かります。