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名詞の複数の格変化(склоне́ние во мно́жественном числе́)

2026年9月21日(更新:2026年11月3日)

複数の名詞も、単数と同じように6つの格すべてで語尾が変わります。与格・造格・前置格は性に関係なく、硬変化なら -ам・-ами・-ах、軟変化なら -ям・-ями・-ях です。例外は少なく、よく出るのは лю́ди・де́ти の造格 людьми́・детьми́ です。一方、生格複数は単語によってов・ев・ей・ий・語尾なしに分かれるので、種類ごとに整理して覚えたほうがよいです。複数の主格の作り方は名詞の性と数の記事にあります。

使う場面

複数の名詞を主格以外の格で使うときすべてに関わります。特によく使うのは生格複数で、мно́го「たくさん」・не́сколько「いくつか」のあとの名詞のほか、5から20までの数や、25・100のように5〜9・0で終わる数のあとの名詞も生格複数になります。

  • В магази́не мно́го книг.(店に本がたくさんあります)
  • Мы говори́м о словаря́х.(私たちは辞書について話しています)

作り方

まず、硬変化の名詞(стол・кни́га・окно́)と軟変化の名詞(слова́рь・неде́ля・мо́ре)の複数を、格ごとに確認します。

作り方(元の形・格・日本語)
元の形格日本語
стол(机・男性)主格複数 столы́机(複数)は
стол(机・男性)生格複数 столо́в机(複数)の
стол(机・男性)与格複数 стола́м机(複数)に
стол(机・男性)対格複数 столы́机(複数)を
стол(机・男性)造格複数 стола́ми机(複数)で
стол(机・男性)前置格複数 стола́х机(複数)について
作り方(元の形・格・日本語)(2)
元の形格日本語
кни́га(本・女性)主格複数 кни́ги本(複数)は
кни́га(本・女性)生格複数 книг本(複数)の
кни́га(本・女性)与格複数 кни́гам本(複数)に
кни́га(本・女性)対格複数 кни́ги本(複数)を
кни́га(本・女性)造格複数 кни́гами本(複数)で
кни́га(本・女性)前置格複数 кни́гах本(複数)について
作り方(元の形・格・日本語)(3)
元の形格日本語
окно́(窓・中性)主格複数 о́кна窓(複数)は
окно́(窓・中性)生格複数 о́кон窓(複数)の
окно́(窓・中性)与格複数 о́кнам窓(複数)に
окно́(窓・中性)対格複数 о́кна窓(複数)を
окно́(窓・中性)造格複数 о́кнами窓(複数)で
окно́(窓・中性)前置格複数 о́кнах窓(複数)について
作り方(元の形・格・日本語)(4)
元の形格日本語
слова́рь(辞書・男性)主格複数 словари́辞書(複数)は
слова́рь(辞書・男性)生格複数 словаре́й辞書(複数)の
слова́рь(辞書・男性)与格複数 словаря́м辞書(複数)に
слова́рь(辞書・男性)対格複数 словари́辞書(複数)を
слова́рь(辞書・男性)造格複数 словаря́ми辞書(複数)で
слова́рь(辞書・男性)前置格複数 словаря́х辞書(複数)について
作り方(元の形・格・日本語)(5)
元の形格日本語
неде́ля(週・女性)主格複数 неде́ли週(複数)は
неде́ля(週・女性)生格複数 неде́ль週(複数)の
неде́ля(週・女性)与格複数 неде́лям週(複数)に
неде́ля(週・女性)対格複数 неде́ли週(複数)を
неде́ля(週・女性)造格複数 неде́лями週(複数)で
неде́ля(週・女性)前置格複数 неде́лях週(複数)について
作り方(元の形・格・日本語)(6)
元の形格日本語
мо́ре(海・中性)主格複数 моря́海(複数)は
мо́ре(海・中性)生格複数 море́й海(複数)の
мо́ре(海・中性)与格複数 моря́м海(複数)に
мо́ре(海・中性)対格複数 моря́海(複数)を
мо́ре(海・中性)造格複数 моря́ми海(複数)で
мо́ре(海・中性)前置格複数 моря́х海(複数)について

与格・造格・前置格は、硬変化ならстола́м・стола́ми・стола́хのように、軟変化なら словаря́м・словаря́ми・словаря́хのように決まります。

生格複数だけは種類が分かれ、男性の硬変化はов(стол→столо́в)、ьで終わる軟変化はей(слова́рь→словаре́й)、йで終わる軟変化はев(музе́й→музе́ев)を付けます。ただし、男性の硬変化でも ж・ш・ч・щで終わる語はейになります(врач→враче́й)。女性・中性の硬変化は語尾を付けません(кни́га→книг、окно́→о́кон)。

中性の軟変化は、мо́ре のようにейになる単語(мо́ре→море́й)と、зда́ние のように-иеを-ийに変える単語(зда́ние→зда́ний)があります。女性の軟変化は、たいてい語尾のяをьに変え(неде́ля→неде́ль)、ста́нция のように-ияで終わる単語は-ийになります(ста́нций)。

語尾が付かない単語では、語幹の終わりの2つの子音の間に母音が入ることがよくあります(окно́→о́кон)。де́вушка(女の子・女性)も、語幹 де́вушк の終わりで子音が2つ並びます。ただし ш のあとのアクセントのない位置では о でなく е を書くので、де́вушек になります。кни́гаのように語幹の終わりの子音が1つだけの単語は、母音が入らずにそのまま книг になります。ме́сто→мест のように、子音が2つ並んでいても母音が入らない単語もあるので、1語ずつ辞書で見たほうがよいです。

次の表は、生格複数で特につまずきやすい単語をまとめたものです。

作り方(元の形・生格複数・日本語)
元の形生格複数日本語
кни́га(本・女性)книг本(複数)の
де́вушка(女の子・女性)де́вушек女の子(複数)の
рубль(ルーブル・男性)рубле́йルーブル(複数)の
час(時間・男性)часо́в時間(複数)の
день(日・男性)дней日(複数)の
неде́ля(週・女性)неде́ль週(複数)の
ме́сто(場所・中性)мест場所(複数)の

день→дней のように語幹の母音が消える単語(出没母音)や、よく使う単語は、生格複数の形をそのまま覚えたほうが早いです。раз(回)は男性名詞ですが、пять раз(5回)のように、生格複数が книг・мест と同じく語尾のない形になります。

例文

  1. У нас в кла́ссе мно́го столо́в.(教室に机がたくさんあります)
  2. столо́в → 生格複数。数量を表す мно́го のあと。
  3. В магази́не мно́го книг.(店に本がたくさんあります)
  4. книг → 生格複数(語尾なし)。硬変化の女性名詞は、生格複数で語尾が付かないことが多い。
  5. Я чита́ю но́вые кни́ги.(私は新しい本を読んでいます)
  6. кни́ги → 対格複数。読む対象。不活動体の複数は主格と同じ形。
  7. Преподава́тель даёт зада́ния студе́нтам.(先生は学生たちに課題を出します)
  8. студе́нтам → 与格複数。「〜に」を表す与格の複数形。
  9. Он рабо́тает со студе́нтами.(彼は学生たちと一緒に働いています)
  10. студе́нтами → 造格複数。「〜と一緒に」を表す造格の複数形。
  11. Мы говори́м о словаря́х.(私たちは辞書について話しています)
  12. словаря́х → 前置格複数。話題を表す о のあと。

練習問題

正しいものを選んでください。

  1. В магази́не мно́го( кни́га / кни́ги / книг ).
  2. Преподава́тель даёт зада́ния( студе́нты / студе́нтам / студе́нтами ).
  3. Мы говори́м о( слова́рь / словаре́й / словаря́х ).
答え
  1. книг(мно́го のあとは生格複数で、кни́гаは語尾が付かない形)
  2. студе́нтам(「〜に」の与格複数)
  3. словаря́х(話題を表す о のあとは前置格複数)

練習問題(例文の穴埋め5問)

参考にした資料

  1. 軟変化の名詞(мя́гкий вариа́нт)музе́й・слова́рь・неде́ляなど軟変化の名詞の格変化を、性ごとに分けて覚えられます。
  2. 形容詞の格変化(склоне́ние прилага́тельных)主格以外の格でも、形容詞の語尾を名詞に合わせられるようになります。
  3. 単語の作り方(словообразова́ние)接尾辞を見て、国籍や職業を表す名詞、女性を表す名詞、名詞から作った形容詞の意味を推測できるようになります。
  4. 定動詞と不定動詞(идти́/ходи́ть・е́хать/е́здить)一方向に向かう動きを表す定動詞と、習慣や往復を表す不定動詞の使い分けが、5組の対で分かります。