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形容詞の短語尾(кра́ткие прилага́тельные)

2026年9月21日(更新:2026年11月3日)

形容詞の多くは но́вый のような長い形(長語尾)のほかに、短い形(短語尾)も持ちます。рад・гото́в・за́нят・до́лжен・бо́лен の5語は、述語では短語尾で使います。до́лжен は可能・願望・義務の言い方の記事でも扱いました。

使う場面

「うれしい」「用意ができている」「忙しい」「病気だ」のような一時的な状態や、「〜しなければならない」という義務を述語で言うときに、この5語を使います。

  • Она́ гото́ва.(彼女は用意ができています)
  • Он до́лжен рабо́тать.(彼は働かなければなりません)

作り方

短語尾は主語の性と数に合わせて、次のように語尾を変えます。

作り方
元の形短語尾日本語
гото́в(用意ができている・男性)гото́в彼は用意ができています
гото́вгото́ва彼女は用意ができています
гото́вгото́воそれは用意ができています
гото́вгото́вы彼らは用意ができています
рад(うれしい・男性、長語尾なし)ра́да彼女はうれしいです
за́нят(忙しい・男性、アクセントが移動)занята́彼女は忙しいです
до́лжен(〜しなければならない・男性)должна́彼女は〜しなければなりません
бо́лен(病気だ・男性)больна́彼女は病気です

男性は語尾を付けず、女性はа、中性はо、複数はыを付けます。до́лжен・бо́лен は男性形だけ е が入り、ほかの形では消えます(должна́・больна́)。

гото́в のようにアクセントが移動しない語もあれば、до́лжен のように女性・中性・複数のすべてでアクセントが語尾に移る語(должна́・должно́・должны́)もあります。за́нят は女性だけでアクセントが移り(занята́)、中性・複数は語幹のまま(за́нято・за́няты)です。бо́лен は до́лжен と同じく、女性・中性・複数のすべてでアクセントが語尾に移ります(больна́・больно́・больны́)。似た形の бо́льно は「痛い」という意味の別の単語(述語副詞)で、больно́й の短語尾中性形ではありません。рад にはこの意味で使う長語尾がなく、短語尾だけで使う単語です。

現在のことを言うときは、動詞を置かずに主語のあとへ短語尾をそのまま置きます。過去のことを言うときは主語の性・数に合わせて был・была́・бы́ло・бы́ли を、未来のことを言うときは бу́ду・бу́дешь・бу́дет など быть の未来形を、短語尾の前に置きます(Он был гото́в.「彼は用意ができていました」、Она́ бу́дет гото́ва.「彼女は用意ができているでしょう」)。これは長語尾の述語が過去形・未来形になるときと同じ仕組みで、短語尾だけの特別な規則ではありません。

ただし до́лжен では、Он до́лжен был рабо́тать.(彼は働かなければなりませんでした)のように быть を短語尾のあとに置くのが普通です。

гото́вая рабо́та(できあがった仕事)のように名詞の前に置いて修飾するのは長語尾だけの役目で、この5語の短語尾を名詞の前に置くことはありません。

長語尾との使い分け

長語尾の形容詞は名詞の前に置く修飾語にも述語にもなります。名詞を修飾したいときは、гото́вый・занято́й・больно́й のような長語尾を使います(занято́й челове́к「忙しい人」)。рад と до́лжен には、この意味で名詞を修飾する長語尾がありません。

長語尾との使い分け
使う場面使う形例
名詞を修飾する長語尾のみвесёлая же́нщина(明るい女性)
述語で性質を言う長語尾Же́нщина весёлая.(その女性は明るいです)
述語で状態・義務を言う短語尾(рад・гото́в・за́нят・до́лжен・бо́лен)Же́нщина гото́ва.(その女性は用意ができています)

例文

  1. Он гото́в.(彼は用意ができています)
  2. гото́в → 短語尾・男性。主語 он に合わせる。語尾は付かない。
  1. Она́ гото́ва к экза́мену.(彼女は試験の用意ができています)
  2. гото́ва → 短語尾・女性。主語 она́ に合わせてа。
  3. экза́мену → 与格。「〜に対して」を表す前置詞 к のあとの単語。
  1. Мы гото́вы рабо́тать.(私たちは働く用意ができています)
  2. гото́вы → 短語尾・複数。主語 мы に合わせてы。
  1. Он о́чень рад.(彼はとてもうれしいです)
  2. рад → 短語尾・男性。長語尾は使わない単語。
  1. Она́ сего́дня занята́.(彼女は今日忙しいです)
  2. сего́дня → 「今日」を表す副詞。
  3. занята́ → 短語尾・女性。アクセントが語尾に移る。
  1. Он бо́лен уже́ неде́лю.(彼はもう1週間病気です)
  2. бо́лен → 短語尾・男性。語尾は付かないが、女性形 больна́ ではアクセントが語尾に移る。
  3. неде́лю → 対格。期間の長さを表す。

練習問題

正しいものを選んでください。

  1. Она́( гото́в / гото́ва / гото́вы )к рабо́те.
  2. Мы( рад / ра́ды / ра́да )ви́деть вас.
  3. Он( до́лжен / должна́ / должны́ )рабо́тать за́втра.
答え
  1. гото́ва(она́は女性・単数)
  2. ра́ды(мыは複数)
  3. до́лжен(онは男性・単数)

練習問題(例文の穴埋め3問)

参考にした資料

  1. 指示・限定・否定の代名詞(э́тот・весь・никто́)э́тот・тотの使い分けと、весь・сам・никто́の形が分かります。
  2. 比較級(сравни́тельная сте́пень)бо́льше・лу́чшеのような比較級の形と、чемと生格の2つの比べ方が分かります。
  3. 格のもう1つの使い方(употребле́ние падеже́й)量の一部を表す生格や「毎週」の対格など、各格のもう1つの使い方が分かります。
  4. 条件文(е́сли)е́слиで条件を言う文の作り方と、когда́との使い分けが分かります。
  5. 語幹と語尾単語の形が変わっても基本的に残る部分(語幹)と、変わる部分(語尾)の見分け方が分かります。