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ロシア語の格変化表

2026年10月21日

格(паде́ж)とは、ロシア語の名詞や代名詞が文の中でどんな役割を持つかを、語尾の変化で示すしくみです。

このページは、6つの格の語尾を性ごとの表にまとめたものです。名詞は硬変化と軟変化の例を、形容詞は но́вый(新しい)の形を並べています。表の格の名前から、各格の説明へ進めます。

6つの格

ロシア語の名詞には6つの格があり、格ごとに答える問いと、日本語の助詞に近い働きが決まっています。詳しくは格とはにあります。

6つの格
格尋ねる問い助詞との近さ例
主格кто? что?(誰が?何が?)が・は に近いБрат — врач.(兄は医者です)
生格кого́? чего́?(誰の?何の?)の に近い(「〜がない」は日本語にない使い方)Э́то центр го́рода.(これは町の中心です)
与格кому́? чему́?(誰に?何に?)に に近いЯ пишу́ бра́ту.(私は兄に手紙を書きます)
対格кого́? что?(誰を?何を?)を に近いЯ чита́ю кни́гу.(私は本を読みます)
造格кем? чем?(誰によって?何によって?)で に近いБрат занима́ется спо́ртом.(兄はスポーツをしています)
前置格о ком? о чём?(誰について?何について?)で・に に近い(必ず前置詞と一緒に使う)Брат сейча́с в шко́ле.(兄は今、学校にいます)

男性の単語の格変化

子音や й で終わる単語は男性(мужско́й род)です。形容詞は но́вый(新しい)の硬変化を示します。

男性の単語の格変化
格名詞の語尾名詞の例(硬変化/軟変化)形容詞 но́вый
主格語尾なし(基本の形)брат/музе́йно́вый
生格а/ябра́та/музе́яно́вого
与格у/юбра́ту/музе́юно́вому
対格主格と同じ(物)/生格と同じ(人・動物)журна́л(物)/бра́та(人)/музе́йно́вый(不活動体)/но́вого(活動体)
造格ом/емспо́ртом/музе́емно́вым
前置格ена столе́/музе́ено́вом

女性の単語の格変化

а я で終わる単語は女性(же́нский род)です。形容詞は но́вый(新しい)の硬変化を示します。

女性の単語の格変化
格名詞の語尾名詞の例(硬変化/軟変化)形容詞 но́вый
主格а/ясестра́/неде́ляно́вая
生格ы/исестры́/неде́лино́вой
与格есестре́/неде́лено́вой
対格у/юсестру́/неде́люно́вую
造格ой/ейсестро́й/неде́лейно́вой
前置格ев шко́ле/неде́лено́вой

中性の単語の格変化

о е で終わる単語は中性(сре́дний род)です。形容詞は но́вый(新しい)の硬変化を示します。

中性の単語の格変化
格名詞の語尾名詞の例(硬変化/軟変化)形容詞 но́вый
主格о/еокно́/мо́рено́вое
生格а/яокна́/мо́ряно́вого
与格у/ю—/мо́рюно́вому
対格主格と同じокно́/мо́рено́вое
造格ом/еммолоко́м/мо́ремно́вым
前置格е—/мо́рено́вом

複数の格変化

与格・造格・前置格は、硬変化ならстола́м・стола́ми・стола́хのように、軟変化なら словаря́м・словаря́ми・словаря́хのように、ほぼ規則的に決まります。生格複数だけは種類が分かれ、男性の硬変化はов(стол→столо́в)、ьで終わる軟変化はей(слова́рь→словаре́й)、йで終わる軟変化はев(музе́й→музе́ев)を付けます。

複数の格変化
格男性 стол女性 кни́га中性 окно́形容詞 но́вый
主格столы́кни́гио́кнано́вые
生格столо́вкниго́конно́вых
与格стола́мкни́гамо́кнамно́вым
対格столы́кни́гио́кнано́вые(不活動体)/но́вых(活動体)
造格стола́микни́гамио́кнамино́выми
前置格стола́хкни́гахо́кнахно́вых

表の読み方と関連する記事

名詞の例は、硬変化の単語と軟変化の単語を「/」で並べています。軟変化は軟変化の名詞(мя́гкий вариа́нт)、複数は名詞の複数の格変化(склоне́ние во мно́жественном числе́)、形容詞は形容詞の格変化(склоне́ние прилага́тельных)にあります。硬変化の例がない欄(中性の与格・中性の前置格)は「—」で、軟変化の例だけを示します。

対格が主格か生格と同じになる条件は活動体と不活動体(одушевлённость)に、格のほかの使い方は格の使い方の追加(употребле́ние падеже́й)に、代名詞と数詞の格変化は代名詞の格変化(склоне́ние местоиме́ний)と数詞の格変化(склоне́ние количе́ственных числи́тельных)にあります。

参考にした資料

この表の語尾と例は、リンク先の各記事の表から取っています。各記事が確かめた資料は次のとおりで、ページ単位の出典と閲覧日は各記事の「参考にした資料」に載せています。

  1. 対格(вини́тельный паде́ж)「〜を」を表す対格の語尾を、名詞の性と活動体かどうかで作れるようになります。
  2. 与格(да́тельный паде́ж)渡す相手・年齢・ну́жноの相手を表す与格の語尾と、使う場面が分かります。
  3. 生格(роди́тельный паде́ж)「〜の」「〜がない」「数のあと」を担う生格の語尾と、使う場面が分かります。
  4. 造格(твори́тельный паде́ж)「〜で」「〜と」「〜として」を表す造格の語尾と、使う場面が分かります。